目的のない手段のはなし

目的のない手段のはなし
昨晩、商工会の理事会があった。商工会青年部部長として理事になっているので出席した。秋の産業祭(秋フェスタ)のイベント企画の検討で、「今年は大鍋食べ比べをやろう」と会長から発案があった。話しを聞くと、どうも思ってたものと違う。
・東白川村の食材を使ってもいいし、使わなくてもいい ・どんぶりを売っておかわり自由にする ・仕込みは女性部と商業部会が行ってほしい ・何の鍋にするかは決まっていない ・複数鍋にするのは、エンタメ性でおもしろいかと思った
ふむ、ようするに、上の人たちは企画を決めかねたようだ。なのに方針だけ示してくる。
大事なことはなんなのだろうか。プロジェクトを達成するために必要なのは、目標と現在地、そして、人・物・金・時間などの資材だ。まずは目標を話してほしい。
秋フェスタの開催主旨に「東白川村の食とかなんとかを次の世代に伝えよう」と書いてあった。これもきっと雰囲気で決めたのだと思うが、もし良かったらこの主旨のもとで大鍋に決めたのだと、ひとこと言ってほしかった。それなら、きのこや白菜、大根・人参などの根菜で、大鍋が1つできれば十分なのだろう。食べ比べる必要は無い。
エンタメ性とは、戦略的なものだ。その半分くらいは競争にある。スポーツやグランプリというのは、競うからおもしろいのだ。料理対決とかもそうだ。食べ比べるならば、投票しなければならない。そして、全体の質だ。エンタメというのは突き抜けなければいけない。アニメ・ゲーム・小説・映画・芝居・ライブなど、エンタメというのは、コンテンツとしての魅力が無ければ手に取らないし、お金を払わないのだ。もし大鍋そのものにおいしそうと思えなければ、そもそも食べ比べなど誰も参加しないのだ。
さて、いろいろ書いたけど、私が当日理事会で発言したことはこうだ。
・目的を言ってほしい。食べさせたいのか、売りたいのか(これは両立しない)。東白川村産の食材を使いたいのか、使わないのか。子ども向けなのか大人向けなのか。食べ比べさせたいのか、しなくていいのか。これだけだ。
例えばこの中から ・食べさせたい ・東白川産の食材を使わなくて良い ・大人向け となるならば、100円のチゲ鍋・もつ鍋・石狩鍋など、材料が白菜と肉中心で、酒に合う鍋を出す。 子どものことは考えない。大人向けのエンタメになる。
くだらないなと思った。 秋フェスタ、こんなことじゃ、なんにもならないよな。
例えば産業祭なんだから、軽トラ朝市をやってみるとか、トマトでなんかするとか(投げつけ合う祭りがあるくらいなんだし)。
ステージも本当にひどくて、ステージをみようと思うと、大鍋食べ比べの場所にいられないんだ。会場が悪い。私なら、私ならどこでやるだろうか。第1候補は中川原水辺公園、第2候補は役場前、第3候補はマツオカ前。それなら、歩いてちょっとだけ来る人もいるだろうな。
滞在時間もきっとなんの考慮もされていないんだろうな。普通の感覚ならお昼ごはんを食べに来る。お酒も飲む。ということは11時に来て、遅くても13時には帰る。座っている時間が5割、歩く時間が5割だろう。子どもの数が減っているのだから、子ども向けのイベントっていうのは減るかもしれない。はなのき会館は、「行こう」って思わないといかない場所なんだ。だから行こうって思った人だけがくる。そういうところにする必要は、本当はないんだよな。

著者

檜の里の片隅に庵を結び、世の移ろいを眺めながら暮らす物書き。
……というのは半分冗談。
地方で暮らしながら、事業、法律、政治、経済、IT、アニメ、本など、興味のおもむくままによしなしごとを綴っています。
専門家でも評論家でもありません。
日々の暮らしの中で考えたこと、学んだこと、面白かったことを忘れぬよう記録しているだけです。
昨日の自分と今日の自分が違うように、ここに書かれた考えも変わっていくかもしれません。
それもまた人の営みとして、ご笑覧いただければ幸いです。

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